緊急地震速報 「緊急地震速報」とは、 地震発生による大きな揺れが到達する前に、 各地に大きな揺れが到達する時刻や、各地の揺れの大きさなどを推定して 事前に知らせる情報です。 緊急地震速報の特徴・限界 緊急地震速報は地震の発生直後に、 震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、 これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、可能な限り素早く知らせる情報です。 緊急地震速報が有効に活用できる時間を確保するためには、できるだけ迅速に発表しなければなりません。 そのため、最初に震源に近い1つの観測点で地震波をとらえた直後から、震源やマグニチュード、震度の予測を開始します。 そして、マグニチュードの値、ないしは予測された最大震度の値が予め設定した基準を超えた瞬間に、緊急地震速報の第1報を発表します。 しかし、解析に使用できるデータが限られているため、十分なデータを得てから行う従来の方法と比べると、 精度的にはどうしても劣ります。 1. 緊急地震速報について 緊急地震速報とは,地震の発生直後に,観測データから震源の位置や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し, 各地での強い揺れの到達時刻や震度を事前に知らせるものです。 この強い揺れが到達するまでの時間を活用して地震による人的・物的被害を軽減させることを目指しています。 本年10月1日から,テレビ放送等を通じて一般に提供されることとなりました。 しかし,緊急地震速報の受信後,強い揺れが到達するまでの時間は,数秒から数十秒と短く, この新しい情報が十分に活用されるためには, 緊急地震速報の仕組みや緊急地震速報を受け取った際のとるべき行動について 提供開始までに十分な周知を図ることが必要とされています。 災害はいつ起こるかわかりません。 災害による被害を最小限に抑えるためには、 日頃からの備えと、いざ災害が発生した際に適切な行動が取れるようにすることが非常に重要です。 防災(ぼうさい)とは、 災害を未然に防ぐために行われる取り組み。 災害を未然に防ぐ被害抑止のみを指す場合もあれば、被害の拡大を防ぐ被害軽減や、被災からの復旧まで含める場合もある[2][3]。 災害の概念は広いので、自然災害のみならず、人為的災害への対応も含めることがある。 類義語として、防災が被害抑止のみを指す場合に区別される減災、防災よりやや広い概念である危機管理、災害からの回復を指す復興などがある。 日本では近年、東日本大震災における地震・津波の被害に加え、豪雨や大雪、竜巻などの災害が多発しています。 また大地震の後には付随して、火山の噴火などが起こるというデータもあります。 こういった災害から命を守るためには、国による災害対策もさることながら、 国民の皆様、一人一人の災害に対する心構えや知識と備えが重要となってきます。 このページで、「大規模自然災害ではどのようなことが起きるのか」「その時どう対応したら良いのか」「災害に対する備えはきちんと出来ているか」を ご確認いただければと思います。 地震では、どのような災害が起こるのか 地震による被害には、津波を除けば、建物倒壊、火災の発生、土砂崩れ、液状化現象などがあります。 また、過去の震災では、以下のような災害が発生しました。 関東大震災 炎を巻き込んだ竜巻状の空気の渦が発生し大きな被害をもたらす火災旋風が、その猛烈な炎と風によって急速かつ広範囲の火災延焼を引き起こしました。 阪神・淡路大震災 神戸市中心部で大規模な火災が発生。また、住宅が倒壊するなどの被害が出ました。そのため、道路が通れなくなるなど交通障害が生じました。 東日本大震災 震度7を観測した地域だけでなく、長周期地震動により、震源から遠く離れた大阪市などの高層ビル上層階でも大きな揺れなどが起きました。 また、東京湾岸地域では液状化現象により大きな被害が出ました。 また、今後発生することが予想されている首都直下地震や南海トラフ巨大地震などでは、津波被害のほか、大都市特有の被害も多く発生するものと考えられます。 一般的には大都市で地震が起きると、古いビルそのものが崩れたり落下物が発生します。電話がつながりにくくなります。道路が通れなくなります。 電車が動かなくなります。電気・ガス・水道が使えなくなります。 ページの先頭へ戻る 地震の時はどのように行動したらいいか 地震の揺れを感じた場合、あるいは緊急地震速報を見聞きした場合は、あわてずにまずは身の安全を確保してください。 そして、落ち着いてテレビやラジオ、携帯電話やスマートフォンのワンセグやネット通信機能など、様々な手段を使って正確な情報の把握に努めましょう。 家庭で屋内にいるとき 家具の移動や落下物から身を守るため、頭を保護しながら大きな家具から離れ、丈夫な机の下などに隠れる あわてて外に飛び出さない 料理や暖房などで火を使っている場合、その場で火を消せるときは火の始末、火元から離れているときは無理に火を消しに行かない 扉を開けて避難路を確保する 人が大勢いる施設(大規模店舗などの集客施設)にいるとき あわてずに施設の係員や従業員などの指示に従う 従業員などから指示がない場合は、その場で頭を保護し、揺れに備えて安全な姿勢をとる 吊り下がっている照明などの下から退避する あわてて出口や階段に殺到しない エレベーターに乗っているとき 最寄りの階で停止させて、すぐに降りる 屋外にいるとき ブロック塀の倒壊や自動販売機の転倒などに注意し、これらのそばから離れる ビルの壁、看板や割れた窓ガラスなどの落下に注意して、建物から離れる 山やがけ付近にいるとき 落石やがけ崩れに注意し、できるだけその場から離れる 鉄道・バスに乗っているとき つり革や手すりにしっかりつかまる 自動車運転中 後続の運転手が緊急地震速報を聞いているとは限らないため、自動車運転中は、あわてて急ハンドルや急ブレーキをかけず緩やかに速度を落とす ハザードランプを点灯して周りの車に注意を促し、道路の左側に停止する (イラスト:気象庁) また、外出中に大都市で地震に遭遇した時の望ましい行動は・・・・ まずは、身の安全を確保した後、むやみに移動を開始しないことが基本!安全な場所にとどまることを考えましょう。 道路では余震で頭上から物が落下してきたり、道中に火災が起こっていたりするなど、数多くの危険が予想されますので、安全な場所からはむやみに移動しないようにしましょう。 駅周辺等大混雑している場所では、人が将棋倒しになる集団転倒が起きやすくなりますので、駅周辺には近づかないようにしましょう。 発生3日程度は火災の発生や救助・救急活動優先のため、混乱状態が続きますので、まず身を守るために安全な場所にとどまることを考えましょう。 余震について 大きな地震の後には、多くの場合、その近くで引き続いて多数の地震が発生します(このうち、最初の大きな地震より小さな規模のものが余震です)。 普段から大きな地震に備えることはもちろんですが、いざ大きな地震が発生した場合には、その後引き続いて発生する地震に注意する必要があります。 気象庁が発表する大地震後の地震活動の見通しに関する情報に注意し、地震から身を守りましょう。 なお、平成28年(2016年)熊本地震の発生をふまえ、大きな地震の後に引き続く地震活動の様々な事例に対応可能な防災上の呼びかけを行うための指針として、 平成28年8月19日に地震調査研究推進本部地震調査委員会から「大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方」が公表されました。 大きな地震が起きたら、余震は必ず発生するのですか? 大きな地震が発生しても、余震がほとんど起こらないこともまれにあります。 しかし、被害を生じるような規模の大きな地震が発生すると、ほとんどの場合は多数の余震が発生します。 大きな地震が発生した場合には、余震も起きるだろうと考え、あらかじめ注意した方がよいでしょう。 ただし震源の深さが100キロメートルよりも深い地震では、余震活動が活発な例はまれです。 最初の地震よりも大きな規模の地震が発生する場合もありますか? 例えば内陸の深さ30km以浅で規模の大きな地震が発生した場合は、 まれに、より大きな地震が発生する可能性もあります。海域で発生する地震でも、最初の大きな地震より大きな規模の地震が発生する可能性があります。 (地震調査研究推進本部地震調査委員会が平成28年にまとめた「大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方」による) 震度○のとき、揺れの大きさや被害はどの程度になりますか? 「震度について」をご覧ください。 近いうちに本震と同じくらいの地震があると聞いたのですが、本当ですか? 大きな地震が発生したために、周辺でのバランスが崩れ、 本震や余震が発生している隣(周辺)の領域で大きな地震が発生することが、ごくまれにあります(※)。 ただし、これらの地震についても、大きな余震についても、その発生日時を予測することは出来ません。 余震活動が続いていることから、大きな余震への備えと共に、これらの地震にも注意しておいて下さい。 ※ 過去に以下のような事例がありました。 2004年9月5日19時07分に三重県南東沖でマグニチュード7.1の地震、その数時間後にマグニチュード7.4の地震が発生 1997年3月26日に鹿児島県薩摩地方でマグニチュード6.6の地震、5月13日にマグニチュード6.4の地震が発生 1944年12月7日に東南海地震(マグニチュード7.9)、1946年12月21日に南海地震(マグニチュード8.0)が発生 など ○月○日に大きな余震があると聞いたのですが、本当ですか?もあわせてご覧ください。 ○月○日に大きな余震があると聞いたのですが、本当ですか? 大きな地震が発生した後などには、「○月○日に××で大きな余震がある」「次は××でも大地震が起こる」といった情報を見聞きされることがあると思います。 しかし、現在の科学では、大きな余震が発生する具体的な日時を予測することは出来ません。 まして、具体的な日時を指定して特定の地域の誘発地震を予測することは全く不可能です。 (東海地震の予知についてもご覧ください。) このような情報は、科学的根拠に乏しいうわさやデマの可能性が高いので注意しましょう。 また、パニックの原因になるので、 これらの情報を周りの人に安易に伝えて不安を煽るのもやめましょう。 とはいえ大きな地震が発生すると、余震や誘発地震が起こりやすい状況であることには変わりありません。 うわさやデマに振り回されるのではなく、余震や誘発地震に備え、出来る範囲で行動するようにしてください。 たとえば、 家具の固定や家屋の耐震性を点検する 防災用品の蓄えを確認する 家族と避難場所について話し合う 小さな子どもやお年寄りなどの避難方法を考え、必要に応じてあらかじめ避難しておく といったことが考えられます。